相続における遺留分とは何?法定相続分との違いも解説!
2022/12/23
遺留分とは、兄弟姉妹や甥・姪以外の相続人に保障されている「最低限の遺産取得分」のことです。
今回は、法定相続分と遺留分の違いについて主に解説します。
ぜひご覧ください。
□法定相続分と遺留分の違いとは
法定相続分とは、法定相続人に認められる遺産の相続割合のことです。
具体的な割合は民法により定められています。
以下では、法定相続分と遺留分の主な違いを見ていきます。
・認められる範囲
法定相続分が認められる法定相続人になれるのは、配偶者と子どものような直系卑属、親をはじめとした直系尊属、兄弟姉妹と甥姪です。
また、配偶者は常に法定相続人になります。
ただ、相続順位で自分より上位の人がいる場合、下位の人に相続権は認められません。
例えば、第一順位である被相続人の子どもがいる場合、第二順位である親には相続権がありません。
一方、遺留分が認められるのは、配偶者と子どもなどの直系卑属、親をはじめとした直系尊属のみです。
また、遺留分権利者には法定相続人とは異なり、順位も存在しません。
・用いられる場面
法定相続分は遺産分割協議の際に用いられます。
相続が発生した場合、遺言書が残されていなければ、法定相続人が参加して遺産を分け合います。
その際、法定相続分に応じて遺産を分割するケースが多いです。
一方、遺留分が用いられるのは「不公平な遺贈が行われたとき」です。
他の遺留分権利者が異議を唱えなかった場合でも、1人で遺留分侵害額請求を行えば遺留分の遺産を請求できます。
□遺留分の割合について
認められる遺留分の割合をケース別に見ていきます。
相続人が配偶者のみである場合、配偶者の遺留分は遺産の2分の1です。
遺産の合計額が2億円だとすると、配偶者は少なくとも1億円分は受け取れるわけです。
相続人が配偶者と子供3人である場合、遺留分の合計は遺産の2分の1となります。
配偶者の遺留分は遺留分の合計の2分の1なので、2分の1の2分の1、つまり遺産の4分の1となります。
子供1人あたりの遺留分は遺留分の合計の2分の1を人数で割ればよいので、2分の1×2分の1×3分の1で遺産の12分の1となります。
仮に遺産の合計額が6億円だとすると配偶者は少なくとも1億5000万円、子供1人は少なくとも5000万円を受け取れます。
□まとめ
本記事が皆様の参考になれば幸いです。
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