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相続コンサル事例(小規模企業共済契約者の死亡)

相続コンサル事例(小規模企業共済契約者の死亡)

2019/10/24

相続コンサル事例(小規模企業共済契約者の死亡)

皆さんこんにちは、相続コンサルの脇坂です。今回は小規模企業共済契約者の死亡に伴い小規模企業共済掛金及び掛金納付月数を相続人が承継通算した場合の相続税の課税関係についてお話します。

小規模企業共済は中小企業の経営者にとって様々なメリットがある共済制度であり、相続人にとっては相続税についての取り扱いが気になる所です。

相続コンサル事例(小規模企業共済契約者の死亡)

小規模企業共済契約者の死亡に伴い小規模企業共済掛金及び掛金納付月数を相続人が承継通算した場合の相続税の課税関係について

1 事前照会の趣旨及び事実関係

個人事業者として歯科医事業を営んでいた被相続人甲は、独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下「機構」といいます。)との間で小規模企業共済法(以下「共済法」といいます。)第2条第2項に規定する共済契約を締結し(以下、被相続人甲と機構との間で締結された共済契約を「旧共済契約」といいます。)、旧共済契約に係る掛金(以下「本件掛金」といいます。)を納付してきましたが、平成24年○月△日に死亡しました。
これに伴い、被相続人甲の相続人である乙は、共済法第9条第1項及び第9条の2の規定に基づき、旧共済契約に基づく共済金(一時金)(以下「本件一時金」といいます。)の支給を受ける権利を有することとなりましたが、被相続人甲の生前から青色事業専従者(歯科医師)として同人の歯科医事業に従事していたこともあり、被相続人甲の歯科医事業の全部を承継し、共済法第13条第2項(注)の規定に基づき、本件一時金の支給に代えて、機構と新たに締結した共済契約(以下「新共済契約」といいます。)に本件掛金及び本件掛金に係る納付月数(以下「本件納付月数」といいます。)を通算(以下「承継通算」といいます。)することを選択しました。

(注) 共済法第13条第2項は、共済契約者の事業の全部を1人で相続により承継した者(その共済契約者の配偶者又は子に限ります。)であって、当該共済契約者の共済契約に係る共済金(一時金)の全部の支給を受ける権利を有するものが、相続開始の日から1年以内に、当該共済金(一時金)の支給の請求をしないで、個人たる小規模企業者としての地位において共済契約を締結し、かつ、その者の申出があったときは、当該共済契約者の共済契約と新たに締結された共済契約について、掛金納付月数を通算することができる旨規定しています。

ここで、機構の締結した共済法第2条第2項に規定する共済契約(相続税法施行令第1条の2第1項第3号ホに掲げるものを除きます。)に基づいて支給を受ける一時金に関する権利は、相続税法第3条第1項第2号に規定する退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与(以下「退職手当金等」といいます。)に含まれる給付である旨規定されている(相続税法31二、相続税法施行令1の3六)ことから、本件一時金に関する権利は、みなし相続財産(退職手当金等)として相続税の課税対象となるとともに、そのうち一定の金額については、相続税法第12条第1項第6号の規定により、相続税の課税価格に算入されない、すなわち相続税が非課税となります。
しかしながら、上記のとおり、乙は、本件一時金の支給に代えて、本件掛金及び本件納付月数を新共済契約に承継通算することを選択したことから、みなし相続財産(退職手当金等)に該当しない旧共済契約に関する権利(相続開始日における当該権利の解約返戻金相当額)が被相続人甲に係る相続税の課税対象となり、相続税法第12条第1項第6号の相続税の非課税の規定が適用できないのではないかとも考えられますが、このような承継通算を選択した場合であっても、乙について、本件一時金の支給を受ける場合と同様の課税関係となるものと解してよいですか。
併せて、この場合における本件一時金に関する権利の価額は、相続開始時に本件一時金の支給を請求した場合に受け取ることができる額、すなわち本件一時金の額となると解してよいですか。

2 照会者の求める見解となることの理由

相続税法施行令第1条の3は、「法第3条第1項第2号・・・に規定する政令で定める給付は、次に掲げる年金又は一時金に関する権利(これらに類するものを含む。)とする。」旨規定しています。
そして、相続税法施行令第1条の3第6号において、「独立行政法人中小企業基盤整備機構の締結した小規模企業共済法第2条第2項《定義》に規定する共済契約(相続税法施行令第1条の2第1項第3号ホに掲げるものを除く。)に基づいて支給を受ける一時金」が掲げられていることから、当該共済契約に基づいて支給を受ける一時金に関する権利は、相続税法第3条第1項第2号に規定する退職手当金等に該当することになります。
本件の場合、乙は、被相続人甲の死亡に伴い、共済法第9条第1項及び第9条の2の規定に基づき、本件一時金の支給を受けることができる権利を有することになります。そして、当該権利は、相続税法施行令第1条の3に規定する「一時金に関する権利」に該当すると認められるため、本件一時金の支給に代えて、本件掛金及び本件納付月数を新共済契約に承継通算することを選択したとしても、相続税の課税対象となるのは、旧共済契約に関する権利ではなく、相続税法第3条第1項第2号に規定する退職手当金等に含まれる給付に該当する本件一時金に関する権利となります。
したがって、本件の場合、乙は、本件一時金に関する権利を被相続人甲から相続により取得したものとみなされることとなり(相続税法31二、相続税法施行令1の3六)、当該一時金に関する権利のうち一定の金額については相続税の非課税規定(相続税法121六)の対象となるものと解することが相当です。
なお、本件一時金に関する権利の価額については、相続開始時に本件一時金の支給を請求した場合に受け取ることができる額、すなわち本件一時金の額によることが相当です。

相続コンサル事例(小規模企業共済契約者の死亡)

相続人が小規模企業共済の掛金を承継通算する事を選択した場合には、被相続人の一時金の支給を受ける権利(相続税法上の退職手当金等に含まれる給付に該当する一時金に関する権利)を取得したという事になります。

従って、相続人が亡くなった被相続人の小規模企業共済掛金を引き継いで支払う事はOKなのですが、相続税の非課税部分を超える部分の金額について、相続税を支払う必要があります。

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